相談例.3
*相談例は、実際の事例ではなく、複数の事例を共通な点でつなぎ一般化して作成したものです。
相談者
伯父(55)
本人

男性 23歳

家族構成

伯父(会社員) 伯母(50・パート) 本人:甥(23) 三人暮らし

経緯(これまでの流れ)

3歳時に両親離婚し、20歳時に交通事故で母がなくなり、
元々同じ敷地内で住まいしていた伯父伯母と同居している。
中学高校は、ソフトテニス部に所属、専門学校時代は仲のよい友人が一人いた。
専門学校を卒業後、就職するも、2日目から出勤が出来ずに退職して、
自宅で過ごしている。就労経験はなし。

気になること(性格特性)

覇気がなく、生活力も乏しいと思われる。
おとなしすぎて、思っていること考えていることがわからず、
うまく会話にならない。

環境(家族との関係)

特に病院にかかってはいないが、病気でしょうか?
母の突然の事故は大きな負担であると思って
様子を見ていたが、それだけではないようなので、
何処へ相談に行けばよいのかわからない。 

今の一日(日頃)の様子

7時起床24時就寝で、一日中動画を見るかゲームをして、スマホを離さない。
本人も、仕事はしたいが、普通の仕事は出来ないと思う。
今の本人に合う仕事があり、通えることを願っている。

今一番困っていること

何処に相談に行けばよいのか?
本人の状況をどう考えたらいいのか
どのような応援がしてやれるのか相談にのってもらいたい。

この相談へのご提案
大枠での考え方
  • 本人も困っていることは認めてはいるものの、自分でも何をどうしたらよいか?わからない状態に
    あると思われます。
    話を聴いてもらえる所へ通うことを、お勧めします。
  • 自分が出来ること、出来ないこと、したいこと、したくないことの判断が出きるように、相談先と
    一緒に考えてあげてください。
  • 無理をせず、ゆっくりと、ご本人にあったやり方で、家族と一緒に進めていきましょう。
    小さな経験を沢山積み上げていき、その都度、ご家族が応援し、ご本人の自信を育てましょう。
  • 具体的な就労に就くよりも、支援を受けながら仕事や人間関係に馴染んでいける作業所
    (支援つき就労)を考えてみて下さい。
ご家族(接し方)への提案
  • ご本人の話しを、気持ちに添って、最後まで聞いてあげてください。
  • 朝、夜の挨拶をしてあげてください。
  • ゲームの面白さを教えてもらい、一度は一緒にしてみましょう。
  • 手伝いや、頼み事を増やして、してくれた分だけ感謝を言葉で伝えていきましょう。
相談・支援先とその内容
  • 病的なこと、障がい的なことが気になります。
    病院は、精神科の思春期外来をお勧めします。
    日本赤十字(小松島)思春期外来が近いと思います。
  • 障がい的な相談は、徳島県発達障がい者総合支援センター「はなみずき」が近いです。
  • 本人と保護者と一緒に受診(保護者のみも可)して下さる処を選んでください。
  • 市:福祉課に今の状況の相談(健康面への支援)と、就労に向けて作業所のことを考えているので、
    内容、仕組み、利用方法を教えてもらって下さい。
ご本人への提案
  • 動画・ゲーム以外の楽しみを増やし、続けられる工夫をしましょう。
  • 手軽な手伝いをひとつ、ふたつと増やしていきましょう。
  • すぐに仕事をすることは考えず、興味のある所を見学に行きましょう。
  • 色んな所:役所、施設、団体、病院、学校等を見学に行き、自分の気持ちを受け止めてくれる人と出会ってください。
    きっと、あなたと気持ちを通わせる人が見つかる筈ですから。
*相談例は、実際の事例ではなく、複数の事例を共通な点でつなぎ一般化して作成したものです。